今日学んだこと

読書感想文とか、勉強した内容とか

やる気があれば失敗し得ない、王道ダイエットをテクノロジーの力で成功させる方法

こんにちは。最近ブログを書くのをサボり気味です。何事も継続って難しいですね。

継続が難しいといえばダイエット。新年の目標としてダイエットを掲げる人も多いのではないでしょうか?

僕は今年、婚活の一環としてダイエットに励んでいたのですが、思いの外順調に痩せることができたので、実体験として方法をシェアしてみようと思った次第です。

半年くらいで10キロと、劇的ではないですが、(リバウンドしづらいはずの)健康的な痩せ方をしていくには良い手法かと思っています。

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どんな話かを3行で

  • カロリー摂取量より消費量が上回れば痩せる
  • どうやって摂取量と消費量をトラッキングするかが肝心
  • これさえ守ってれば好物が二郎だろうと痩せられる

カロリー摂取量より消費量が上回れば痩せる

冷静に考えると、ダイエットにおいてこれ以上の真理はないと思っています。そしてシンプルで実行しやすい。

ダイエットにおいて王道があるとしたらこの考え方に基づくものではないでしょうか。

ジャンクフードだろうと炭水化物だろうと、糖質抜きの何かだろうと野菜だろうと、カロリーはカロリーです。カ○リミット飲もうがヘ○シア飲もうが、取得したカロリーはエネルギーとして用いられ、余剰分は溜め込まれます。

そして、走ろうと歩こうと泳ごうと、スクワットだろうとベンチプレスだろうと、その消費カロリーは等しく余剰分を消費してくれます。

人間、生きているだけで消費する基礎代謝なるものがあるのはご存知な方も多いと思いますが

「摂取カロリー」 − ( 「基礎代謝」 + 「運動で消費したカロリー」 )

の計算式で考えて、マイナスなら痩せるしプラスなら太る。

これが王道ダイエットの基本となります。

※ ただし、マイナスをひたすら大きくすれば良いという訳ではないのでご注意。基礎代謝を下回る摂取は健康を害しますし、運動をし過ぎてもカタボリックと呼ばれる筋肉激減り現象が発生することがあります。何事もほどほどが肝要ですし、ダイエット関係なくバランスのとれた食事は健康に大事です。

どうやって摂取量と消費量をトラッキングするかが肝心

ここからが本題です。

先ほどの考え方を元に生活するにあたって

  • 現在の体重がどんなもんなのか
  • どれだけカロリーを消費したか
  • どれだけカロリーを摂取したか

を「毎日」トラッキングするのが重要です。面倒と思うかもしれませんが、テクノロジーの力でかなり楽ができます。

現在の体重がどんなもんなのか

まず、マストバイなものとして、以下の体重計を購入しましょう。体重計に乗るだけで、wifi経由で体重その他を記録してくれます。

ちょっとお高いですが、僕はこの初期型を5年以上使っていますが問題なく使えています。

そして、なぜコレかというと、世界的に標準だからというのが挙げられます。あとで紹介する運動トラッキングアプリや、その他諸々との連動が一番しやすい。

体重計と連動するアプリで、このwithingsに対応していないものはないんじゃないか?というくらいスタンダードです。

実体験としてなかなか壊れないし、歴史があるしスタンダードだし、と、これを買っておけば間違いありません。

先日国内の某似たようなガジェットがサービス終了してせっかくのネットワーク機能が使えなくなるとかあったりしたので、ここはスタンダードに乗っておくことを強く推奨します。

おすすめの使い方としては、朝起きたらシャワー浴びる前に体重計に乗る。そうすると、嫌が応にもその日の体重を意識させられます。

もし昨日より増えていたら、「今日はちょっとご飯少なめにしておくか・・・」と思えますし、昨日より減っていたらグラフを見て悦に浸ってモチベーションを高める なんて使い方ができます。

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この時に大事なのが、「毎日」乗ることです。昨日飲み会で食べ過ぎたことがわかってても乗る。実体験として、一度乗るのをやめてしまうと、間が空くことが多いです。同様に、昨日乗るのを忘れたとしても、ごちゃごちゃ考える前にまず乗ってください。そこに努力は必要ありません。覚悟というか、やる気だけです。

まず朝に体重計に乗って、その日のやる気を高める。儀式だと思って頑張って習慣にしましょう。

どれだけカロリーを消費したか

これは、記録の先は一緒なんですが、どうやって記録するかにいくつか選択肢があります。

僕はダイエットを本気で始めようと思った際に、まずやったのがApple Watchの購入でした。まずはどれだけ動いたかを手元でいつでも確認できる様にしよう と。

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ちょっとお値段しますが、心拍計機能がセットで付いているので大変おすすめです。また、高い買い物したし頑張らねば・・・とモチベーションも上がります。

そんなお金ないよ・・・という人には

Withings スマートウォッチ Activité Pop Elegant Sand【日本正規代理店品】

Withings スマートウォッチ Activité Pop Elegant Sand【日本正規代理店品】

がおすすめです。どれだけ歩いたかが手元で確認できて、防水かつ電池がすごく持つ。あえてデメリットをあげるとしたら、純正のバンドが高いこと・・・。僕は1年くらいでバンドが切れました。

上記ガジェットで日常の消費カロリーが記録され、加えていわゆる「運動」を別途アプリで記録します。

Endomondoでランニング、ウォーキング、サイクリング

Endomondoでランニング、ウォーキング、サイクリング

  • Endomondo.com
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

上記アプリはApple Watchにも対応しており、先日のアップデートで心拍数もApple Watchから取得できるようになったので、どれくらいのカロリーを消費したかが今まで以上に正確にわかります。

消費カロリーの元となる現在の体重も、Withingsの体重計と連動して自動でUpdateしてくれるので便利です。

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もしApple Watchがない場合は、別途心拍計を購入することをおすすめします。腕につけるものより、胸にバンドでつけるやつの方が正確に心拍数をとれるのでおすすめです。先ほど紹介したendomondoとの連携もバッチリ可能です。

Apple Watch心拍計を連動することで、自分がどれくらいの負荷をかけて運動しているのかを見ることができ、効率があがります。

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どれだけカロリーを摂取したか

endomondoや活動量計で記録された消費量に対して、今日どれだけ摂取したか、また、どれだけ消費できるのか。

このダイエットの最大のポイントといっていい部分ですが、

MyFitnessPal 提供のカロリーカウンター&ダイエットトラッカ

MyFitnessPal 提供のカロリーカウンター&ダイエットトラッカ

  • MyFitnessPal.com
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

このMyFitnessPalを導入することで実現できます。

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1日どれくらいのカロリー摂取に抑えれば良いかを、どれだけの期間でどれだけ減らしたいかから自動で算出してくれて、かつ摂取量を記録できるアプリです。

何を食べたかについては、正確に記録することは不可能なので雑でよく、それも既存の選択肢から選ぶだけでOKなので簡単です。

唐揚げを食べた時はセブンイレブン唐揚げ棒○個分、海鮮丼食べた時は鉄火丼がだいたい同じくらいでしょう と雑に記録していきます。

店売りの商品については、バーコードをスキャンするとカロリーを表示してくれるのも便利です。

これさえ守ってれば好物が二郎だろうと痩せられる

MyFitnessPalの素晴らしい点は、運動した分をマイナスしてくれる点。

活動量計やendomondoで記録した消費カロリーをマイナスしてくれるので

  • 二郎1杯1700キロカロリーくらい
  • 1時間走ると(僕の場合は)1000キロカロリーくらい
  • 差分で考えると700キロカロリーくらい

と、二郎食べても運動すればちょっと多めに晩御飯食べましたくらいのカロリーで収まる。

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残り消費できるカロリーをマイナスにしない限り、太るということはありません。

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毎日トラッキングして、上のようなマイナスになってしまった場合に走る様にすれば、最初に出したグラフの様に順調に痩せていくことができます。

マイナスにならないように食べる量をセーブするか、がっつり食べてがっつり運動するか、それはその日の気分次第。

あとは、マイナスになってしまった時に「プラスにするために走るか・・・」と思うやる気です。

まとめ

大事なのは、記録を続けること。記録を続けていれば、たまに摂取カロリーが上回ることがあっても、どうすれば良いか迷うことはありません。

そして、その記録をつけるにあたって、最近は便利なガジェットや便利なアプリが溢れています。

どうせダイエットするなら、意味のあることをしたい。そういう人には、こういった便利ツールの力を借りての王道ダイエットがおすすめです。

渋谷で開催中のピーターラビット展が最高すぎたので全力でオススメしたい

渋谷はBunkamuraで開催中のピーターラビット展に行ってきました。

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www.peterrabbit2016-17.com

何を隠そうこのワタクシ、キャラクター系で何が一番好きかと言われるとピーターラビットと答えるくらいにはピーターラビットが好きで、お家にもぬいぐるみがいたり(小さい子は今日お迎えした子。写真には無いけど、別で大きいぬいぐるみも有り)

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食器がいろいろピーターラビットだったり

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もちろん絵本だってちゃんとあり

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極めつけは、舞台となったというか、作者が住んでいたイギリスは湖水地方と呼ばれる地まで勢い余って(マイルが余ってただけだったりするけど)行ってきたりもしてみました。

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ヒルトップ農場

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作者が住んでいた家

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ウィンダミア

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作者が住んでいた家の前で見つけたリアルピーター君

そしてもちろん、ピーターラビットミュージアムの総本山である、The World of Beatrix Potter Attractionにも足を運んでいます。

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何が言いたいかというと、日本人的には平均以上にピーターラビット関連の色々を見てきてたりします。

なので、最初はあんまり期待してなかったんですね。「たぶん見たことある諸々のコピーか何かがパラパラ置かれてて、場所柄物販コーナーだけはやたら充実してる感じなんだろうなー」と。

それが、見事に期待を裏切られた。もう最高としか言えなかった。休日潰して、渋谷まで出向いて、1500円払って入った訳ですが、きっともう一度行きます。

素敵ポイントその1:コピーじゃない

原画って、基本いつもしかるべきところで公開されてる訳じゃないですか。しかもピーターラビットなんていう人気コンテンツ。原画があるなんて思ってませんでした。

見事に裏切られました。

ほぼ全部原画です。

公式サイトには以下の様に書かれてます。

本展は、英国ナショナル・トラストが所蔵する貴重な絵本の自筆原画やスケッチ、彼女の愛用品など200件以上の作品・資料が出品され、そのほとんどが日本初公開となります。

日本どころじゃないですよ。ナショナルトラスト管轄の湖水地方まで足はこびましたが、こんなの見れませんでしたよ。どれも複製でしたよ。

中の写真撮影が禁止だったので、買ってきたガイドブックから引用しますが

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こういった、自費出版本の原画から、絵本の原画から、ロケハンで書いたスケッチから、ほぼ全て原画が展示されています。

最初は「ピーターラビットファン感謝祭」みたいなノリを想像してましたが全く違います。まごうことなき展示です。ピーターラビット展示会です。

素敵ポイントその2:ボリュームがすごい

先ほどの引用にもちょっと書いてますが、200点以上ですよ。1つの展示を30秒鑑賞したら、それだけで100分ものボリュームですよ。

現存する資料で持ってこられるものを全部持ってきたんじゃ無いか?と疑うくらいの(そしてたぶん合ってる)ボリュームです。

この量の展示をよく実現させたとホント感心します。そして、これだけのものが日本で観れる機会が次にいつあるのかなんてわかりません。このポイントだけでも、気になってるレベルであっても迷わずオススメする根拠です。次がある保証なんてありません。

素敵ポイントその3:物販がすごい

ピーターラビットって、個人的には大ヒットなんですが、日本においてはサンリオキャラに比べると商業展開が少なく、グッズを集めるのも一苦労です。定期的にLINEスタンプが出てたりしないかなと探してみますが、今現在も出る様子はありません。

で、そんな中久しぶりに大量のグッズを見れました。それだけでテンション上がりまくりです。

冒頭でも紹介しましたが、ぬいぐるみをお迎えしたのと、かわいい缶に入ったチョコレートを買ってきました(後で紅茶入れにする予定)。あと公式資料集も。

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一つ付け加えておくと、グッズを日常あまり見ないのは、ライセンス管理が徹底されているというのもあるんですね。

ピーターラビット関連の諸々の売り上げは、その一部がナショナルトラストの活動に充てられることになっています。

ナショナル・トラスト - Wikipedia

つまり、我々がグッズに使ったお金が、美しい湖水地方保全するために役立っている。そしてその活動を維持するためにも徹底したライセンス管理がされている。

そんな訳で、あまりグッズにお目にかかれない中、たくさんのグッズに囲まれるのはそれだけでテンションが上がってくる状況だったりします。

遠慮せずに色々買って、そして自然の保護に協力しちゃいましょう。

素敵ポイントその4:そんなに混んでない

今日は日曜日という一番混雑が予想されるような曜日。そして天気もあまりよろしくなく、こういった室内イベントはいつも以上に混みそうです。

が、そんなことはありませんでした。

鑑賞の列はできていますが、入場に並ぶこともなく、見れない展示が出る様な混雑でもなく、ホント「ほどほどに混んでる」という言葉がしっくりくる感じです。正直もうちょっと混んでても良いんじゃ無いか?平日想像すると、もう少し入らないと次回開催危ういんじゃ?と思うレベルです。

なんども言いますが、このボリュームと質の展示が次にいつされるかなんてわからないし、次があるかわかりません。

内容だけで言えば、倍人が入ってても全くおかしく無いクオリティです。

いつ口コミで人が殺到するかもわかりません。もう気になってるなら早いうちに行っておきましょう。

おまけ:ピーター君&ビアトリクス・ポターさんについての予習

さて、この文章を読んでくれた人なら、たぶん明日にでもBunkamuraに突撃してくれるものと信じてます。

で、その際に予習をしておいた方がいいかと思うかもしれません。

まず、ピーターラビットについては、予習なしでOKです。初版の絵本が日本語の文章とともに展示されています。

しかし、作者であるビアトリクス・ポターさんの生涯については、予習しておくとより楽しめるかと思います。

オススメのコンテンツは次の2つ。

ミス・ポター [DVD]

ミス・ポター [DVD]

彼女の生涯そのものを映画にしたものです。ストーリーも秀逸だし(しかし、面白くするために一部事実を脚色してたりもする)、何より映像が美しい。 彼女がどんな美しい自然に育まれ、どんなサクセスストーリーを登り、どんな恋をし、そして挫折し、そして何に傾倒していったか。

そんな知識が事前にあると、展示をより楽しめると思います。

そして2つ目は、みんな大好き「やる夫で学ぶシリーズ」。

oyoguyaruo.blog72.fc2.com

この「やる夫がピーターラビットになったようです。」だけでなく、この作者のやる夫シリーズは全部読んでほしいくらいに好きなんですが、これも他のシリーズと変わらず飽きさせず丁寧な説明で彼女の人生とピーターラビットのお話、その背景を知ることができます。

両方見るのであれば、DVDを見た後にやる夫を見るのがオススメです。美しい映像とストーリーで感動した後に、文字としての補足でやる夫読む感じですね。

最後に

こちら、東京での展示が終わったら、次は福岡だそうです。たぶん東京と同じ展示になると思うので(一部だけ返すとかしないと思うので)、ワクをテカさせながら待っていてください。(10月の終わりから、福岡県立美術館で開催とのことです)

で、最後にですが、「展示」と名のつくものって、誰にも邪魔されずに一人で作品を鑑賞する性質のものと、人とあーだこーだワイワイしながら鑑賞する性質のものがあると思います。

この展示は、後者だと思ってます。

私は一人で行きましたが、『これ、友達とかと「かわいいねー」とか「この話子供にはどうかと思わないー?」とか「風景画、動物画と比べると明らかに雑だけど上手だねー味あるねー」』とかとか、色々ワイワイしながら鑑賞したかったなぁと少し寂しくなりました。

なので、一人だと楽しめないわけではありませんが(実際一人で大いに楽しんできました!)、できれば友達や恋人、もしくは家族となどと一緒に行くことをオススメします。

そんな訳で、開催中にあと2回は足を運んでやるー!と意気込むくらいに良かったので、皆さんも是非行ってみてください。

技術の力で僕たち/私たちが結婚するにはどうしたらいいのか

仕事からの帰りの電車で、ふと思ったこと

今年の初めに付き合っていた彼女と別れ、最近口癖の様に「結婚したいなぁ」と言っている。

「したいなぁ」とは言うものの、じゃぁ何かしているかというと、特に何もしていない。見た目を整えずに結婚したいと繰り返していても、本気で婚活している人たちに殴られるんじゃないかと、一応ダイエットと称して気が向いた時に運動、そして今まで半年に一度髪を切るかどうかな状況から月一で美容院に行く様にしたくらい。

それで何か変わったかというと、当たり前だけど何も変わってない。

じゃぁ、何をしたら変わるのかな?と考えたけど、これも当たり前で、きっと何か行動しないと変わることもない。さしあたってで言えば、最初のステップである出会いを作らずに結婚できる ということはきっとなく、そこに対して行動をする必要があるのは明らかなお話で。

で、どうやって出会いましょう?と考えると、ぱっと思いつくのは婚活サイト的な結婚を前提とした出会い系。

・・・で、想像してみる。写真/年齢/年収 そんなスペックでスクリーニングされて、僕に出会いはあるのだろうか。逆に、僕はそんなスペックで人をより分ける作業に発狂しないだろうか と。

そしてふと思ったのです。既存のシステム(アプリケーション/サービス)で僕の出会いが期待できないんなら、自分で作ってしまえばいいんじゃない?と。最近、また何かWebサービス作りたいなーと思ってたところでもあるので。

今までの出会いを考えてみる

システムとして何が理想かを考える前に、今までどうやって出会ってきたっけ?と思い返してみる。すると、今までシステムで出会った(定義は想像にお任せだけど、友達以上になったという感じの定義で)ことも多々あったことに気づく。

とかとか。ゲームセンターに置いてある落書きノートもアナログではあるがシステムとは言えなくないな・・・とかも思いつつ、意外とシステムの恩恵を受けてることに気づいた。

どんなシステムなら僕が幸せになれるんだろう

理想のシステムというのを考えてみる。あくまでも僕の理想であり、「○○歳で身長○○センチで体重○○キロ、バストが○カップな才色兼備美女に出会える最強システム」ではない事に注意頂きたい。

先ほどの今までの例で言うと、共通しているのは「コミュニティの中に出会いがあった」ということだと思う。

いきなりおデート、というよりは、コミュニティーの中でワイワイして、その中で気があって・・・という流れが多かった。

逆に、いきなり友達の紹介で・・・というのは、少なくとも僕は記憶の限り続いたことがない。システムで置き換えてみても、「この人とデートしてみませんか」と言われても、男性ならともかく女性からしたら恐怖でしかないと思う。仮に友達の紹介をシステムとして実装して(Facebookで友達の友達で気になるあの人紹介してもらう なんてのは現実にありそうね)も、紹介してもらえるような友達が多い人が恋愛/結婚に困ってるとも思えない。

ということで、システムをもし作るとした場合、コア機能としては

  • 参加者が独身であり (どう保障する?問題は別途あり
  • 住んでいる場所が近く(先日富士登山で仲良くなった女性がいるんだけど、岐阜住まいと言われて絶望した・・・
  • リアルへの繋がりにつながるコミュニティを提供する(ここだけで見ると、肉喰いに行こうでも良いわけだったりする(昔そんなサービスを見た記憶が

といった感じになるのであろうか。

男性の視点と女性の視点

男女が自然に出会えるシステムができたとする。

男性/女性それぞれから見て、「出会えるのかもしれないけど、使うのやめておこう」と思うポイントはなんだろう。

なお、ビジネスを考えている訳ではないので、利用にお金はかからないものとする。

男女共に見る、やめておこうと思うポイント(仮説)

  • コミュニティが内輪ノリ
  • 自発的なアクションが必要(誘われるではなく、自分から誘ったり溶け込む必要あるのは、きっとハードル高い
  • 自分の性別サイドが(言葉悪いけど)低スペックばかり(一緒に見られたくない 的な
  • 相手の性別サイドが(言葉悪いけど)低スペックばかり(言わずもがな
  • 利用していることが周りにバレる恐れがある(本気なら、周りに宣言したほうがいいんじゃ?とも思ったりするけど
  • こんな僕/私が参加して良いのだろうか・・・という考え

男性から見た、やめておこうと思うポイント(仮説)

  • イケメン/高スペック男性が多い(周りが強キャラばかりだと萎える
  • 美人局怖い

女性から見た、やめておこうと思うポイント(仮説)

  • イケメン/高スペック男性が多い(今でもそういう言葉があるかわからないけどヤリモクに見える

個人的なやめておこうポイント

  • 僕お酒飲めないので、オフラインの集まりが常にお酒だと断念せざるをえない

・・・女性からみたポイントもっとあるはずなのに出てこない!!

最初、これらポイント考えた時に、「いまある出会い系システムや、相席居酒屋とか、街コンとか、偏見かもしれないけどきっと女性参加者の方が少ないよね?不純な動機の男性がいるとしても、きっと女性の方が参加のハードル高く設定するはず」と思ったんだけど、そのハードルが出てこない。

男性は、きっとノリで相席居酒屋なり街コンなり出会い系登録なりできる人、女性と比べたら多いと思うんですよ。出会えるなら試してみるか!って。

コレ、きっと男性である僕の想像力の限界なんですよね。

でも諦めない!

(趣味の)システム作りのお題として、考えがいのある、作りがいのあるシステムだと思うんですよね。なので是非作りたい。そして是非結婚したい。

・・・で、考えたんですけど、「婚活ハッカソン」とかどうでしょ?

結婚したい男女が集まり、婚活を実らせるシステムを作るために、当事者として真剣に悩み、情熱を込めてシステムに落としていく。

男女双方の視点が必要だから、男女混成のチームにし・・・なんならそれが出会いになってくれてもいい。

開催する!って言ったら、エンジニア/デザイナー/プランナーの方参加してくれます?

参加してみたい!とかあれば、ブコメかこのブログのコメントにでも書きこんでくれるとありがたいですw

もしくは、そういったシステム関係のスキルを持ってなくても「こういうシステムは使いたくない」とか「こういうシステムが欲しい」といった情報があれば大歓迎です。教えてください。コメントでもTwitterで連絡くれてもいいです。

一人で考える限界を感じてきた感じなので、皆さんの力を貸してください!

Little Twin Stars Love Stories

Little Twin Stars Love Stories

↑全然関係ないけど、この絵本がとっても可愛いのです! とか言ってる男が結婚できる訳もないよなぁ・・・とも思う今日この頃なのです。

「ハッカーと画家」から何を学ぶか

世の中には2種類の人間がいる。

名著と呼ばれるものを読んで「ふーん」で終わる人間か、もしくはそこから何かを学び取ることができる人間だ。

僕は残念ながら前者である。

世の中には「ハッカーと画家」という名の名著がある。嬉しいことに日本語に訳され出版されている。

僕は数年前に読んだが、内容をほとんど覚えていなかった。Lisp讃歌な本だったという認識がうっすらあるだけだ。

世の中では名著とされており、少なくない頻度でTwitterやブログなどで読んだ感想や引用を見かける。

が、僕も読んだにもかかわらず内容をほとんど思い出せない。

今、本棚を整理するなんていうことをやっているんだけど、その中で改めて表紙と向き合ってみても内容を思い出せない。画家ってどういう意味だっけ? と。

そんな感じで、長いイントロになってしまったけど、また読み直してみたというお話です。

本の内容を3行でまとめると

  • オタク/ハッカーって凄いんだぜ
  • 色々なことに対して思考実験してみよう
  • Lisp最高

となるのかな、と思ってる。

エンジニア界隈で名著とされている本書だけど、コレを読んだからといって何か技術がつくだとか、そういう類の本ではない。技術書ではなくエッセイ集だ。

僕は読み物としてしか読めず、僕の力不足というか想像力不足のせいで、世の評判ほどこの本から何かを得ることはできなかった。

Amazonのレビューを覗いてみても

刺激的な内容だけに自分はどう考えるか、何をしたいかを考えざるを得なくなります。知らず知らずのうちに常識に埋もれて停止していた頭の中の歯車が回りだすような感覚です。

という人もいれば

著者の経験と主観的な主張が延々と述べられているに過ぎず、単なるエッセーである。論旨に客観性もなければ斬新な学びも無く、ここでの高評価の意味がわからない

と受け取った人もいる。僕はこの例のどちらほどにも極端ではなく、「読んでいて面白かった」という身も蓋もない中間的な評価だったりする。

僕はこの本から何を学んだか

そんな僕でも学びがなかったわけではない。3つほど挙げてみる。

何を言うにしても成功してなんぼ

3行まとめで「オタク/ハッカーって凄いんだぜ」とした部分について。

「学校ってクソだよね」とか「企業ってクソだよね」という論調の話が多い。そして、そういういわゆる「枠組み」がオタク/ハッカーを滅入らせるんだ という話だ。

僕が日本人だからそう思うのかもしれないが、何も成してない人が、たとえば「頭でっかちの上司(この本では"スーツ"という言葉を使っている)がクソで仕事にならないよ」と長々と述べたところで「人のせいにしてないで仕事しろよ」となると思う。

「気に食わないことの上を行った上で」懐古としてクソだよねと述べたり、「気に食わないことを打破しようとしている最中に」ぶっ潰すという意気込みとしてクソだよねと述べるのであれば共感を呼べる(この本は前者(懐古)だ)。

つまり、何かを批判する時は、成功してなんぼなのだと思っている。

僕も、特に仕事で気に食わないことが沢山ある。のちに、負け惜しみじゃない文句を言えるようになる日は来るのだろうか。そんなことを思いながら読み進めた。

思考を言葉にするのは難しいけど不可能ではない

3行まとめで「色々なことに対して思考実験してみよう」とした部分について。

たとえば「富とは何か」「世の中のタブーとされているものについて」といったものに対して著者なりの考察が書かれている。

こういったとりとめもないお題について、頭の中でぐるぐるさせることは、現代の人ならよくあることだと思う。僕の場合だと「理想の会社とは」とは「人口減少を食い止めるには」とか。

ただ、こういった思考はとりとめなくされるもので、たとえばそれを文章にまとめるとかになると途端に難しくなる。

それを、この著者はうまくやってのけていて(そして、著者の説が妥当に思える様な論調で)、なるほどこういうのを文章にすることも不可能ではないのか と感心させられた。

言語を愛してるエンジニアは強い

3行まとめで「Lisp最高」とした部分について。

経験則でもあるんだけど、世の凄腕エンジニアな人は、特定の言語に愛を持っていることが多いと思っている。逆に、「言語なんて何でも良いよ」なんて言う人は、稀に例外もあるが凡な人が多いとも思ってる。

似た様なことがエディタにも言えると思ってて、つまり自分の道具に愛を持っている人は強い/強くなる と思ってる。

そういう推測をこの本は補強してくれる。

この本の半分はLisp(の中でも著者はCommon Lispを好んでる)という言語の讃歌だ。そして、この本の著者は、少なくとも成功しているエンジニアだ(なお、現在はYコンビネータの代表をしていて、エンジニアというよりは実業家というような立ち位置だ)。

Lispって言語いいよね という捉え方もできるが、「僕も彼の様に、自分の道具を愛せているだろうか?」と自問しながら読み進めていった。

僕はこの本を人に勧めるか?

勧めるか否かを結論で言えば、勧める。

何故かというと、僕は「エンジニアの間で名著とされている本は、合う合わない考えずに読んでおいたほうがいい」と思っているからだ。

エンジニアが読む様な本というのは、知識を深めるという側面と、他の人と同じ情報/文脈を共有するという側面があると思っている。

議論のベースになることもあれば、相手が読んでいる前提で引用されることもある(「妊婦増やしたところで子供が早く生まれる訳ないのにね」「銀の弾丸なんてないのにね」といった人月の神話を基にした言葉を言われた/言ったことは一度はあるんじゃないだろうか)。

しかし、そういった名著にだって、人によって合う/合わないは当然ある。

僕は、この本は合わなくはなかったが、合ってるとも言い難かった。もちろん、絶賛している人は沢山いる。

合う合わないはあるにせよ、少なくとも小難しくて体力がいる様な本ではない。気軽に読める本である。

もし、まだ読んだことがなければ、この本から何を学べるか、ぜひ気軽に読んでもらえたらと思ってる。

読み終わった後に「Lispは良いぞ」と言ってくれることを願いつつ。

今更ながらGTDに再入門してみる:GTD原典を読み返したまとめ

仕事で帰れない日が続いていた昨今ですが(ブログの更新が無かった言い訳)、先々週から一ヶ月ほどの夏休みを頂いています。

独身社会人の夏休み

さて、夏休みも2週間が過ぎたのですが、何をやっていたかと言うと・・・

  • 大掃除
  • GTA5(Save 33% on Grand Theft Auto V on Steam)
    • GTA4があまり楽しめなかった僕ですが、5はものすごく面白かったです。今、英語字幕にして2週目やってます
  • 富士登山(こちらは別途記事にしようかなと)
  • 積ん読消化
  • 多くの時間を何もせずぼーっと・・・

といった感じで、あまり有意義なことができていません。

特に旅行といった予定も入れておらず、「今日は何をしようかなー」と考えて、結局何もせず終わりな日々でした。

で、そんな日々を振り返ってみて、「ちょっとマズイぞ」と。

もう少し、時間を有意義に使わねばと焦り始めたはいいものの、どうやって時間を有意義に使えば良いかわからない。なんとなくやりたいなということはたくさんあるけど、なんとなく思ってるだけでは結局だらだらしてしまうのは目に見えてる。

人間の悩みなんちゅうのはいつの時代も同じや。そんで本ちゅうのは、これまで地球で生きてきた何億、何十億ちゅう数の人間の悩みを解決するためにずっと昔から作られてきてんねんで。その『本』でも解決できへん悩みちゅうのは何なん?自分の悩みは地球初の、新種の悩みなん?自分は悩みのガラパゴス諸島なん?

上記は、「夢をかなえるゾウ2」の一節です。

夢をかなえるゾウ2 文庫版

夢をかなえるゾウ2 文庫版

どうやってやるべきことを整理するか。自分にマッチした方法を考えるというのも悪くはないですが、僕みたいな凡人は、もっと賢い人が真剣に悩んで考え出した方法にまずは従ってみる方が確実に良い成果が出せるはずです。

ということで、10年ほど前に一世を風靡したGTDに関する以下三文献を再読し、自分の理解及び気づきをまとめてみようかと思います。(本当は全部について本記事にまとめようと思いましたが、最初の本だけで1.4万文字とかになってしまったので、残り2つはまた別の記事で)

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

ひとつ上のGTD ストレスフリーの整理術 実践編――仕事というゲームと人生というビジネスに勝利する方法

ひとつ上のGTD ストレスフリーの整理術 実践編――仕事というゲームと人生というビジネスに勝利する方法

ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則

ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則

なお、GTDに関しては、ネットを漁ればわかりやすくまとまった情報がいくらでも出てきます。また、GTDの概要は、すでに頭に入ってます。そして何度も試しています。
が、自分に定着していない。また、GTDを今でも回していて(回せていて)うまくいっているという人は少なくとも僕の周りにはいません。

そんな悲しい現実に対して、GTDがダメだと考えるのではなく、「ちゃんと理解できていないのではないか」、「ちゃんと正しいプロセスを踏めていないのではないか」と疑い、再度ちゃんと本と向き合い、内容を咀嚼した上で再度チャレンジしてみよう、再入門してみようという企画です。

そんなわけで、以下再読した読書感想文もとい読書メモです。

読書感想文もとい読書メモ

いわゆるGTDの原典とされている本です。

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

はじめに - さあ、GTDを始めよう!

すでに読んだことがある本の再読なので、こういったイントロダクションは読み飛ばしても良いのですが、あらためて読み直すと発見があります。

あなたが日頃やっていることは、ふたつに分けることができる。ひとつは、興味があったり重要だったり、何かの役に立ったりすることだ。もうひとつは、やりたくはないがやらなければならないことである。前者の場合は、費やした時間とエネルギーに応じた成果をあげたいと思うだろう。後者については、さっさと片付けてほかのことをしたいと思うにちがい無い。

僕のタスク管理の失敗の原因として多くを占めるのが、後者をずっと後回しにし破綻するという有りがちな失敗。GTDでいうと、タスクとして管理はされ、週次レビューもされるのだが、タスクを見るたびに嫌な気分になりつつ当該タスクが実行に移されることは無い という状況である。

さっさと片付けてほかのことをしたい。恥ずかしながらそういう考え方はできてなかったし、「やりたく無いことはずっとやらないでいたい」が基本方針な様なところがあったので、そこは心持ちを変えていきたいなと思った次第です。

第1章 仕事が変わった。さて、あなたの仕事のやり方は?

私が提唱するGTDの柱はふたつある。ひとつは、やるべきことを"すべて"把握しておくということだ。今やらないといけないこと、あとでやること、いつかやる必要があること……大きなことも小さなことも、すべてを頭の中からいったん吐き出し、信頼できるシステムに預けることだ。当たり前のように聞こえるかもしれないが、ほとんどの人はこれができていない(「あなたのやりたいことを今ここですべて見せてください」と言ったら、あなたは見せることができるだろうか)。柱のふたつ目は、人生において常に降りかかってくるあらゆる"インプット"にその場で対処できるようにすることだ。それらが発生したときにどう判断を下し、どういった"次にとるべき行動"を見極めるべきか。これも常識に思えるかもしれないが、ほとんどの人にはそうした習慣がない。そしてその習慣がないがゆえに、日々降りかかってくる「やるべきこと」に振り回され、「あれもしなくちゃ」「これもしなくちゃ」という焦りだけが頭の中で空回りしつづけることになる。

ひとつめについての僕の理解は、曲解かもしれないけど「本を読んでるときにふと何かきになることが思い浮かんで集中できなくなる。そんな時にしかるべきにリストに放り込んでおけば目の前の読書にまたすぐ集中できるよね」といった感じである。

ふたつめについては、いまの僕そのままで「やらなきゃいけないことは色々あるけど、どれも気が乗らないなぁ」と思っているといつの間にかその日が終わっているという状況は宜しく無いよね という理解している。

やるべきことをうまく管理するためのポイントは次のようなものだ。

  1. 「やるべきこと」が頭の中に居座っていると、心が澄みきった状態を作り出すことはできない。終わっていないと感じているすべてのことを、頭の外の信頼できるシステムに預ける必要がある。そのうえで、定期的にそれらを見直す必要がある。
  2. 「やるべきこと」に対してあなたが本当にしたいのはなんなのかをよく考え、それを終わらせるために何をしなければならないかを見極めなくてはならない。
  3. 「やるべきこと」に対してとるべき行動がすべて明らかになったら、それらを思い出す手がかりとなるリマインダーを信頼できるシステムに登録し、定期的にレビューしなくてはならない。

僕がタスク管理に失敗する原因として、2を蔑ろにしているしてるという点があると思う。「それを終わらせるために何をしなければならないか」、これを明らかにする作業は割と苦痛を伴うことがある。なぜなら、「英語ができるようになりたい」を考えるのは楽しいけど「英語をできる様にするために、何をしなければならないか(単語集やるとか)」は、全くもって楽しくなかったりする。

あくまでも、結果が欲しいわけで、その過程は考えるとうんざりする というのは僕だけでは無いと思う。

しかし、結果を手に入れるのであれば過程は経る必要があるのは明らかであり、そこはもう腹をくくるしか無い部分だと思っている。

過程を無視して、できる自分を夢想するのは楽しい。ただしそれでは何も変わらない。

第2章 生活をコントロールする

この章では、GTDのプロセスについて概要を説明している。いわゆる有名な例の図のフローについて、それぞれの要素についての概要を説明している。

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以降の章でそれぞれの要素について詳細な説明があるので読み飛ばしがちだが、見逃しがちな重要なことが書いてある。

多くの人が整理術で失敗するのは、これらのステップをいっぺんに終わらせようとするからである。時間がないので、ほとんどの人はリストを作るときに、「もっとも重要そうなこと」の収集にとどめ、具体的な行動については考えることをあまりしない。

要は、ちゃんと各ステップを確実に、提示した順番でやっていけよ と。

GTDって、簡潔な説明がネット上に多く出回ってますよね。で、上の図にある説明をざっと見て、理解した気になっちゃう。そうじゃなくて、ちゃんと意味があって、考えに考えた上でのステップになってるから、ちゃんと遵守しましょうね と。

第3章 創造的にプロジェクトを進めるために

本章では「気になること」を「次にとるべき具体的な行動」に落とし込むためのコツを"ナチュラル・プランニングモデル"という言葉で説明している。

具体的には

  1. 目的と価値観を見極める。
  2. 結果をイメージする。
  3. ブレインストーミングをする。
  4. 思考を整理する。
  5. 次にとるべき行動を判断する。

としている。1と2、そして5はイメージが沸きやすいが、3と4が説明無しだとイメージが沸きづらい。

これは、

望んでいることと現在の状況の間にギャップがあることを認識し、そのギャップを埋めるための手段を自動的に模索しはじめる。ただし、このときの脳は、かなり自由にさまざまなことを思い浮かべている。 そこで、次のステップが必要になる。十分な数のアイデアや具体的な可能性が浮かんできたら、それらを「整理」するのだ。

として、説明されている。

いきなり、「これについて何かいいアイデアがあるかな?」と先走るのではなく、GTDを進めていく中でも頭を使ってやるべきことを落とし込んでいくべきだという主張だと僕は理解している。

第4章 さあ、はじめよう

GTDを始めるにあたっては、まとまった時間と作業ができる場所、さらに必要なツールを用意しよう。作業を行う場所は快適なところを選ぼう。そうすれば心理的な抵抗が少なくなり、作業がぐっとはかどるはずだ。一般的には、2日まるまる確保するのが理想的だ。なかなか時間がとれない人は、2日空くのを待つ必要は無い。先延ばしするくらいなら、短い時間でもやったほうがいいし、GTDの原理やテクニックの効果はそれで十分体感できる。「収集」を完全にやると、6時間以上かかる場合もある。次に「収集」したことのすべてを「処理」して「次にとるべき行動」を決定し、外部のシステムに預けるには、さらに8時間はかかるだろう。

GTDを始めるにあたっての、準備編である。ここにかかれている時間は一つの目安である。2章にて、「中途半端にいっぺんにやろうとするなよ」といった話があったが、そこにも通じると思っている。何が言いたいかというと、やはり2日は確保したほうが良いのだろう。

大量の「解決していないこと」を収集して処理するにはかなりのエネルギーがいるというだけだ。長いあいだ放置されていたり、停滞していたりするものに取り組むならなおさらだ。この作業の途中で邪魔が入ると、かかる時間が倍になることもあるので注意が必要となる。

単純に作業量が膨大という話ではなく、上記の様な説明もされている。ここはものすごく同意できる部分で、特に僕は目を背けていたいことにたいして向き合うのにものすごくエネルギーを使う。

また、上記引用で「さらに必要なツールを用意しよう」とあるが、ツールについては以下が基本ツールとして挙げられている。

一からすべてそろえるとするならば、机の上に必要なもののリストは次のような感じになるだろう。

  • 書類トレー(3段以上)
  • A4の紙
  • ペン
  • 付箋紙
  • ペーパークリップ
  • ダブルクリップ
  • ホッチキスと針
  • テープ
  • 輪ゴム
  • ラベルライター
  • ファイル、バインダー
  • カレンダー
  • ゴミ箱、リサイクルボックス

全てが必要であるかというと必ずしもそうでないと思うし、代替が効くものもあると思う。現に、僕は紙の整理についてはスキャナを使ってしまう。なので、クリップやホッチキス、書類トレーやファイルは不要となる。

第5章 収集

ここから、GTDの各ステップについて具体的な説明がはじまる。

この「収集」のプロセスは必ず完全に行わなくてはいけない。それは次のような理由による。

  1. 取り組まなければならないことの全体量を把握することができる。
  2. 何をどこまでやれば終わり、ということがわかる。
  3. まだどこかに気になることがあるかもしれないという意識があると、次に行う「処理」と「整理」に集中できなくなる。注意が必要なものがすべて1箇所にあるとわかっていれば、安心してそれらのステップを行うことができる。

と説明されている通り、まずは気になることを完全に洗い出す必要がある。

この収集のプロセスで特徴的、かつネット上のGTDの説明では省略されていることが多いこととして、いわゆるタスクだけでなく、物理的なものも対象としている点である。

最初にやるのは、実態のある身の回りのもので、あるべき場所やあるべき状態ないものを探し、inboxに入れることである。これらは未完成のものだったり、何をすべきかを判断しなければならないものだ。これらをすべてinboxに放り込み、「処理」に回せるようにしておく。

例では、郵便物、電話のメモ、名刺、引き出しの中に眠ったままになっているもの、配置を変えたい家具なども挙げられている。

たとえば、僕の場合は未読の本、内容が思い出せないが再読したいと思っている本、未視聴のDVD、壁に立てかけられたままのギターなどがinbox行きになる(そして何をすべきか、なぜそれをしたいのかを判断していく)ことになる。

もちろん、そういった物理的なものだけでなく、実体の無いものも対象になってくる。

頭の中のことを収集するには、20分から1時間くらいかかるだろう。おそらく、小さなことや大きなこと、個人的なこと、仕事に関することがランダムに浮かんでくるにちがい無い。 ここで大事なのは、量に重点を置くことだ。取りこぼすくらいなら、やりすぎたほうがいい。 不要なものはあとで捨てられる。最初に「オゾン層を守るために何かできないか」という考えが浮かんできて、次に「キャットフードが切れそうだ」という考えが浮かんでくるかもしれない。それらを全部「収集」してしまおう。

これらをリストアップするために、気づきをあたえてくれるリスト(こういうの忘れてない?リスト)がP.120〜大量に掲載されている。

英語版であれば、GTDの公式サイトから参照できるが、本の方がより詳しく多くの項目が掲載されている。

http://gettingthingsdone.com/wp-content/uploads/2014/10/Mind_Sweep_Trigger_List.pdf

第6章 処理

GTDのステップの「処理」と「整理」は、意識しないと混同しがちである。「処理」は、収集で集めたタスクをプロセスに従いどのリストに収めるか決め、必要に応じてブレークダウン(次の行動を決める)することを指し、「整理」はどのリストに収めるか決めたものをしかるべき信頼できるシステムに転機・属性付け(リマインダー/コンテキストの設定)をすることを指す。

「処理」と「整理」は密接に結びついているので、inboxの「処理」にとりかかる前に、本章と「整理」を扱った次章を先に読むといいだろう。でないと二度手間になるものが出てくる。クライアントを指導しているときも、「処理」の単純なステップと、「処理」されたものを実際に整理システムに組み込むためのやや複雑なステップとのあいだで行ったり来たりするケースは必ず出てくる。

とされているので、その通りにするのが良いだろう。

処理については、前述のフローを以下のルールのもと対応していくとしている。

  • いちばん上のものから処理していく。
  • 一度に1件ずつやる。
  • inboxに戻さない。

これらは、全てを処理する必要があるので、ごちゃごちゃ考えずに上からやっていった方が効率的だし、気が乗らないものが沈み続けるという事態が防げるというのが理由だと理解している。

inboxの中には、行動を起こす必要のないものが一定量混じっているはずだ。これらは次の3つのタイプに分けられる。

  • ゴミ
  • 保留にするもの
  • 資料

ゴミはその名の通り(2重線を引くなり)捨て、保留については「いつかやる/多分やる」リストもしくは「カレンダー」に内容に応じて分類、資料もその名の通り「資料」フォルダ行きにする。

inboxから取り出したものが、行動を起こす必要があるものだった場合、その行動が何かをはっきりさせなければならない。もう一度説明しておこう。「次にとるべき行動」とは、現状を求めるべき結果に近づけるために必要な、目に見える物理的な行動である。

〜中略〜

次にとるべき具体的な行動が決まったなら、あなたの選択肢は次の3つのどれかになる。

  • 実行する(2分以内にできるとき)。
  • 誰かに任せる(ほかにふさわしい人がいるとき)。
  • あとでやる(すぐに実行できなくて、人にも頼めないものは行動の選択肢のひとつとして整理システムに移しておく)。

実行するの基準が2分以内にできるとき となっており、優先度が考慮されてない部分は一つのポイントである。優先度が高かろうが低かろうが、2分以内にできることであればさっさとやってしまおう というのは明快である。

誰かに任せるについては、引き継いだ後にその記録が「連絡待ち」リストに行くことになる。

あとでやるについては、次の整理のタスクにて、「プロジェクト」「カレンダー」「次にとるべき行動」「いつかやる/多分やる」リストに据えられることになる。

第7章 整理

この章では、inboxで「処理」したものを振り分けていく「整理」のステップとそのためのツールについて解説する。inboxに入ったものを「処理」していくと、「整理」の必要なリストが次々に出てくる。その際、それらを収めるための場所やツールが必要なわけだが、最初から完璧なものを目指す必要はない。気になるものを「処理」し、自分にとってベストだと思う場所に組み入れていく作業を繰り返しているうちに、どんなものが必要なのかが自然とわかってくる。

との出だしで始まる章である。つまり、「収めるための場所やツール」に収めることをここでは整理と呼んでいる。

「整理」して管理・把握しておくべきものは、主に次の7つだ。

  • 「プロジェクトリスト」
  • 「プロジェクトの参考情報」
  • 「カレンダー」に記入する行動や情報
  • 「次にとるべき行動」リスト
  • 「連絡待ち」リスト
  • 「資料」
  • 「いつかやる/多分やる」リスト

各々の整理対象が上記どれにあたるかは、あまり悩むことは無いと思う。1点気になるとすれば、「いつかやる/多分やる」リストで、ここに入ったが最後、永遠にここに居座ってしまうのではないかという懸念で、いっそリストから消してしまう方がいいのではと悩んでしまう点である(以前チャレンジした時はまさにそうだった)。

これについては、明確に答えが書いてあり

「いつかやる/多分やる」は、ゴミ箱に入れるべきではない。これまで経験したことのないクリエイティブなものや興味深いものが眠いっている可能性がある。

と直接のゴミ箱行きは否定されている。

このリストの意義として、タスクというよりは夢に近いと思っている。レビュー時にこのリストからインスピレーションを受ける、場合によっては一念発起して取り組み始めたりと、必ずしも完了に持って行くことが目的では無いという認識である。

また、次章のレビューの説明において

「いつかやる/多分やる」リストのレビュー:着手したプロジェクトがあれば「プロジェクトリスト」に移動する。関心のなくなったものは削除する。

と、状況に応じて(関心がなくなったものは)削除することも前提になっている。つまり、漠然とした夢の様なものは、"とりあえず"くらいの気持ちでここに入れても何ら問題ないという理解をしている。

そして、1点僕が勘違いしていたものとして、「カレンダー」についても挙げられる。

月曜なら"月曜にやりたいこと"をカレンダーに書いてしまう。そして、そこには絶対に月曜にやらなくてはならないことではなく、火曜日にずれ込むかもしれない行動まで書き込まれてしまうこともある。そのような誘惑にはくれぐれも気をつけよう。カレンダーは「聖域」であり、その日に絶対やるべきこと以外を書いてはいけない。

"いつやりたい"というのは、ぶっちゃけ全てのタスクに対して設定することができる。それはすなわち優先順位付けと何ら変わりがなくなってしまう。GTDの理念が、「優先順位付けなんてしなくても、各リストがしっかりメンテされていれば、その状況に応じて最適なものを実行できるよね」という理念に基づいているので、そこに反してしまう。

何でもかんでもカレンダーにぶっこまない(期限を切らない)というのは、割と重要なポイントだと思う。

本章では、各リストに対して、リマインダーという"属性"を付与することを推奨している。"属性"とは僕が理解のために勝手につけている言葉で、いわゆるタグみたいなものである。各整理対象は、一つのリストにしか入れることができない。「資料」と「次にとるべき行動」の両方に1つのものを入れることはできない。しかし、属性(リマインダー)は複数割りあてることが可能である。「家でやる」かつ「会社でやる」があっても問題無いし、どういった状況で処理するかという「カレンダー」「次にとるべき行動」等とは別の側面での属性付けである。

本書で例として上がっているのは

  • @電話
  • @パソコン
  • @買い物・雑用
  • @会社(組織や団体により変更)
  • @自宅
  • @協議事項(人または会議)
  • @読む/評価

などである。

こういった分類がされていると、適した状況で素早くタスクを処理ができる という考えである。つまり、こういったリマインダーを設定するのは行動を起こす必要があるものに対してで、「資料」などには付与されない。「カレンダー」「次にとるべき行動」(プロジェクト配下の次にとるべき行動も含む)が主となる。

第8章 レビュー

やるべきことをやってきて、やっていないことについても、今はそれでも大丈夫という確信が得られなければならない。このように定期的に見直す作業はシステムの機能を維持するために不可欠である。

〜中略〜

あなたの整理システムは、いざ行動をとるというときに、いつでもすべての選択肢が見渡せる状態になっていなければならない。考えてみれば当たり前のことだが、そこまで機能的なシステムを確立している人は実際にはほとんどいない。

上記は本章の冒頭からの抜粋である。レビューによって目指すべき状態が上記の状態と理解している。

ここで、考えると重要な点がある。"いつでもすべての選択肢が見渡せる状態"であることも重要だが、"いつでも全ての選択肢を見渡す"ことも重要という点だ。せっかくレビューして、最新の全てのことがリストかされたとしても、それが活用されないと意味が無い。その日の最初にカレンダーを見て"必ずやらなければならないこと"を確認し、リマインダーを元に今の状況で対応できることを確認し、といった感じだ。

そういった行動の礎となるためのメンテナンス作業として、本書では"週次レビュー"を勧めている。

週次レビューとは、簡単に言ってしまえば頭を再び空っぽにするための作業だ。ここではワークフロー管理の一連のステップを再度行うことになる。すなわち、現在あなたがかかわっているすべてのことを収集・処理し、整理して、レビューするわけだ。それが済んで初めて、「できていないことはすべて把握できているし、その気になったときには実行できる」という確信を持つことができる。

つまり、すでに処理・整理したものがその位置にあることが正しいことを再確認し(関心がなくなったら削除するなど)、新たに生まれた関心ごとを一連のプロセスにかけてあるべきところに落ち着かせる ということを、しっかり時間をとって週に1度やると良いよ という提案である。

しっかり時間をとって の部分を太字にしたのは、本書に以下の様にかかれてるからである。

習慣がみにつくまでは、必要なことをきっちりやらないといけない。週に1度、うまく自分を誘導して数時間、忙しい日常から離れるようにしよう。忙しさから逃げ出すのが目的ではない。より高いレベルからすべてを見直し、システムを最新の状態に保つためだ。

第9章 実行

さまざまな作業に追われる日々の仕事において、ある特定の時間に何をするべきかはどうやって選んでいけばよいのだろう。答えは簡単だ。いままで行ってきた「収集」「処理」「整理」「レビュー」を実行したあとに残っている選択肢の中から、直感を信じて行動を選択していけばいい。ここまでGTDを実践してきたあなたは自分の直感に自信をもつことができるはずだ。逆に「収集」から「レビュー」のプロセスを事前にこなしていない人は、実際に行動を起こすときに自信をもって決断を下すことができない。ほかにやるべきことがないだろうか、と心配しながらおそるおそる思いつくことの中から行動を選んでいくことになるからだ。

上記引用の太字部分は僕が勝手に太字にした部分である。実行のキモは、GTDをやってないと太字な状況に陥るのを回避することにある と思っている。

前章でも感じたことだが、やることをしっかりとリストの中から選ぶ習慣をつけないと、元も子もないのだ。

直感を信じて行動できる とあるが、基準も明示されている。それは

  • そのときの状況
  • 使える時間
  • 使えるエネルギー
  • 優先度

とされている。優先度については、あらかじめ設定していたものではなく直感によっての優先度を指している。

さて、ここで実行についての問題が出てくる。

たとえば風呂掃除(やらなくていいならやりたくない)、たとえば英語の勉強(やらなくていいならやりたくない)、たとえば確定申告の書類書き(やらなくていいならやりたくない) といったものをどう実行に落とすかだ。

これについては、本書に書かれている内容ではないが、レビューのプロセスで考え抜くことが大事だと思っている。

本当にやりたくないなら、いっそリストから削除するべきであり、それでもリストに残したいのであれば、なぜ残したいのか考え抜くことで原動力を得ることができる。

つまり、実行に二の足を踏むようなら、レビューのプロセスで再評価する対象となるべきである。ずっとリストの奥底に眠るようなら、いっそ削除することも検討すべきだ。

第10章 プロジェクトを管理する

本章では、プロジェクトの管理方法というよりは、コツ的なものが色々と示されている。

プランニングにあたり、ブレインストーミング、整理、会議、情報収集といった手段があるよね といった話。思考ツールとして良い筆記具をやお気に入りの電子ツール使うと気分良いよね といった話などである。

自分のやりやすい方法でやってもらって構わないが、そのやりやすい方法を見つけるためのヒントとして著者はこの章を設けたのかな と思っている。

「次にとるべき行動」のリストと同様に、「プロジェクトリスト」も最新の状態にしておく必要がある。それができたら、1時間から3時間くらいかけて、それぞれのプロジェクトをさらに上の視点から見渡してみよう。できる人は今すぐ、そうでなくてもなるべく早く、今いちばん関心のあるプロジェクトをいくつか選び、情報やアイデアを収集して整理してみよう。使うツールはなんでもいい。

〜中略〜

大事なのは、ごく自然にアイデアを考えたり活用したりできるようになることだ。エネルギーを効率よく振り向け、求めている結果に必要なときに集中することで、ストレスなく物事をこなしていけるようになるはずだ。

そんな結びで本章は終わっている。

第11章 収集の習慣を身につけると何が変わるか

すべてを「収集」するプロセスを実行していると、ほとんどの人は不安を感じるようだ。〜中略〜これまで面倒で手をつけなかったものが見つかれば、罪悪感だって湧いてくるだろう。「なぜこんなに放置しておいたんだ」と自分を責めてしまうわけだ。その一方で、解放感や安心感、自信のようなものも湧いてくる。不安と安心、もうだめだという感覚と自信という、まったく逆の感情がほぼ同時に起こってくる。これはいったい、どういうわけだろう。

〜中略〜

マイナス感情の原因は、もっと別のところにある。誰かが約束を守らなかったとき、あなたはどんな気持ちになるだろうか。〜中略〜それと同じで、inboxに入ってくるものは、あなたがあなた自身に課した"約束"である。その約束を破ったからこそ、嫌な気分になったのだ。

〜中略〜

自分に対する約束を破ることでマイナス感情が起こってくる。これを避ける方法は次の3つしかない。

  • 約束をしない。
  • 約束を果たす。
  • 約束を見直す。

本章では、収集中に現れる不安についての対処法が記載されている。これはGTDにせよ普段の生活にせよ、重要な話だと思っている。できないものはできない。やりたいならどうやればやれるか考える。当たり前のことではあるが、やることに連ねて放置というのはよくあることである。

言い方を変えると、不安の原因が見えているのだから、不安に思った際は、「本当に遂行できるか?ステップは正しいか?」、場合によっては「これは今やる必要があるのか?将来だったらやる必要があるのか?」と不安にならないところまで掘り下げていけば良いことになる。

第12章 次にとるべき行動を決めると何が変わるか

クライアントとリストを一緒に見ていたときに、「タイヤ」という項目があった場合で考えてみよう。私が「これは何ですか」と尋ねると、クライアントは、「車のタイヤを変えないといけないのです」と答える。次に私は「具体的に、次にやる行動はなんでしょう」と訊く。すると、クライアントは眉間にしわを寄せて考えはじめ、ほどなくこんな結論を述べる。「店に電話して値段を聞いておくことですね」

〜中略〜

タイヤのことは、しばらく前から気になっていた可能性が高い。他の電話のついでに店に電話する機会も無数にあったはずだ。なぜそれをやらなかったのか。電話の前にいるときに、タイヤを替えるのに電話が必要だと思い浮かばなかったからだ。

本の中でも何度も取り上げられている、「具体的な行動に落としておくと、対応しやすいよね」「リマインダーをあらかじめ設定しておくと、しかるべき時に対応できるよね」という部分を再度丁寧に説明している。

この具体的な行動の決め方として、「次にとるべき行動を決めるときは、同時にどれくらい時間がかかるかも添えておくといい。どれくらい時間がかかるかイメージできなければ、それは具体的な行動というには粒度が荒い」という考え方が良い。この考え方は本書ではなく、すでに絶版となっているLifeHack系の本でGTDの説明に添えられていた話だが、なるほどと関心し記憶に残している。

次のとるべき行動を明らかにすれば、よりスマートに不安を解消できるのだ。プロジェクトを全身させるのに必要な物理的行動を見極めることで、あなたはやらなければならないこと、現実から変えなければならないことへのプレッシャーから確実に解放される。状況そのものには何の変化もないものの、行動可能な、完了できるタスクに意識が向くことで、方向が定まてモチベーションや気力が高まるのである。

次にとるべき行動を明らかにする作業においては、嫌々やるのではなく、上記の考えを念頭にポジティブに対応していけば、いくぶん晴れやかな気持ちで作業をすすめられるのかなと思っている。

第13章 望んでいる結果に目を向けると何が変わるか

人生や仕事は、行動とその結果の積み重ねである。日々の営みにおいて、入ってきたことのすべてを、あらゆるレベルにおいてこのような視点で整理していくと、意識の深い部分で変化が起こり驚くような成果が現れてくる。生産性がぐっと高まり、イメージを明確に描きつつ、それらを実現していけるようになるのだ。

〜中略〜

必要なところに集中していくと、他の手法では得られないメリットがもたらされる。人生のあらゆるレベルにおいて効率が高まり、よりよい成果を上げられるようになるのだ。

本書で述べられていることは、上記引用に集約されていると思う。

日々のやるべきこと、やりたいこと、資料などのリストなどなどが適切に管理され、それらがうまくまわると、おのずと人生もうまくいくよね と。

ただ単純にタスクをこなしていく手法と捉えるのではなく、人生をよりよく(本書の言葉を借りるならストレスフリーに)していくための手法として捉えて、そして活用していってね という著者からのメッセージだと思っている。

読み返して

以上で読書メモは終わりです。

当たり前ですが、本1冊になっている内容を、簡潔にまとめるなんてできないんですよね。著者が伝えたいことを詰め込んだ内容が1冊になってるんですから。上記メモは僕が重要だと思ったところや、気づきがあった部分です。他の人が読めば、また違った部分にマーカーが引かれることになると思います。

ここまで読んでくれた人はあまりいないと思いますが、知っているつもりのGTDでも読み返してみるといろいろな気づきがあります。GTDをやろうと思っている/やっている/やっていた な人で、まだ読んでない人は一度読んでみる/読みかえしてみるのも良いかもしれません。

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

続けて、本記事では書けなかった、他の2点の本についても再読し、気になったところをメモとしてまとめていこうと思います。

そして、再度GTDチャレンジしてみようかなと思ってる次第です。

勉強嫌いな僕のTOEIC300→770点の道&現状どれだけ英語が使えるか

英語に関する記事をいくつか書いていますが、いままで「TOEIC300点の僕でもめげずにできる(結果が出るかはわからないけど)勉強法」という論旨で記事を書いていました。

例えば

nakazye.hatenablog.com

とか

nakazye.hatenablog.com

とか。

これで英語力アップ!となかなか言えないのが心苦しいなぁとずっと思っていましたが、この度客観的に英語力を測る機会、すなわちTOEIC受験の機会に恵まれ、実際に効果あったよ!というのが証明できましたのでご紹介です。

TOEIC300→770の道

TOEIC300点というのは約10年前のスコアだったりします。その後、仕事でもプライベートでも特に英語を使う機会などなく、また勉強する機会もほとんどありませんでした。

そんな中、前の記事の通り読書やゲームに英語を混ぜ始めたのがこのブログを始めたくらいから。つまり3年くらいかけてることになりますね。

で、先日受けたTOEICの結果がこちら。2ヶ月連続で受験しています。

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リスニングのスコアが大きく違いますが、最初に受けた方で回答を悩んでいる最中に次の問題文が始まり、試験中に「このやり方じゃダメなのか?回答先に読んだ方がいいのか?」などとパニックに陥って後半撃沈したことが大きいと思ってます。

何が言いたいかというと、TOEICの試験だけで見れば慣れも必要。リーディングも速度重視で解いていかないと追いつかない(僕は両方とも時間切れで一部回答できませんでした(適当にマークはしましたが))というのもあり、自分のスコアがどれくらいか知りたい場合は2回受けると試験不慣れ補正が外れてより正確なスコアがわかるかと思います。

実際に周りで何度も試験を受けている人は、「短期間ではスコアはほとんど変わらない。そういう点ではよくできてるテストだと思う。」という感想を聞きます。

TOEIC770点がどれくらいの力とみなされるかというと、公式的には「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている。」という歯切れが悪い言い回しですが、そんな感じらしいです。

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英語が苦手な状態から、上記公式資料を信じれば海外部門でもやっていけるよな状態に3年で到達できたというのは、個人的には上出来かなと思ってます。

何かすごい得点アップの秘訣とか無いの?

英語学習の記事は度々バズるのを見かけますが、多くが「○ヶ月で××な成果が出ました!」的な短期学習型が多く、少なくとも僕みたいな凡人には根性的にも時間的にも無理です。そして、勉強嫌いな僕が詰め込み型の勉強をしたところでめげるのは目に見えてます。

ということは必然的に細く長く戦略となるわけですが、勉強の習慣が無い人にありがちな罠である「ふと気づけば最近何もしてない」が頻繁に発生するわけです。1ヶ月気づけば英語に触れてないとかザラです。

で、ここで勉強が嫌いな僕の秘訣ですが、TOEIC○○点を×月までに!」といった目標ではなく「生活に英語を組み込む」という目標にしたことです。

期間が決まってる目標であれば、ブランクが空くとそこでめげるかと思います。だけど僕の場合は「生活に英語を組み込む」が目標なので、ブランクが空いてることに気づいたら「んー、英語やる気起きないけど、とりあえず海外ゲームでも復帰のとっかかりにやりますかねー」と、少しずつ英語に触れる生活に戻ることができるわけです。

とっかかりとしておすすめは、以前も紹介したことがある、Steamで配信されているゲームでGo! Go! Nippon!が激しくおすすめです。全体的に平易な文章で、誇張抜きに中学英語でOKです(辞書はしばしば必要になりますが)。英語が苦手であっても、日本語同時表示も可能なので、英語に慣れたいという全ての人におすすめしたいです。

前の紹介記事を書いた後にDLCで、Go! Go! Nippon! 2015というのが追加されているので、これは必ず入れましょう。行ける場所が格段に増え、長く楽しめます。

上記を筆頭に、前に書いた様なゲーム&本、その他もろもろネットコンテンツなど、辛いと思わない程度に英語に触れる様にしました

ネットコンテンツであれば、隙間時間を使って主に以下を活用しました。

読みもの系

一時期は色々と漁ってましたが、最近は数個に収束しつつあります。

digg.com

英語のはてなブックマーク的立ち位置だと思ってるDigg。海外メディアはその傾向が強いけど、動画コンテンツが多いのがちょっと悲しい。見出しをざっと見て、世の中でどんなことが話題になっているのか見てました。

www.cio.com

CIOと名が付いている通り、技術系の中でも言語やフレームワークなどよりもう一歩上の視点で書かれた記事が多い。記事の更新がそこまで頻繁でも無いので、時間をかけて読んでも記事の場所を見失うことが少なく重宝してました。

Medium

日本語版もあるmedium。日本語記事でよく見かけるのは技術系記事ですが、英語版をトップページからみるとライフハック系が多いです。

動画・音声系

www.aljazeera.com

アルジャジーラをよく見るというと変な目で見られることが多いですが、真っ当なニュースコンテンツです。特筆なのがライブ配信で、24時間いつでも最新のニュースをライブストリーミングで見ることができます。若干中東情勢に寄ってますが、いろんな国の英語を聞けるのも良い。おすすめ

www.bloomberg.com

経済ニュースのブルームバーグ。こちらもライブ配信があります。注意点が1つあって、ブラウザからみるとしょっちゅう広告が入ってちょっとイライラします。Apple TVからみると広告がなくなる(といってもその分為替情報表示が長くなる)ので、Apple TVを持っているならそちらからみるのがおすすめです。
あと、ライブニュースでもちろん日本の株式の情報も流れてくるのですが、最近は中国の話も多く、グローバルな経済の中で日本の立ち位置がどんなもんか・・・というのをリアルに感じられるのは悲しいけど面白いです。

www.bbc.co.uk

こちらはBBCのラジオのストリーミング。海外からBBCのテレビ番組はネット越しに視聴はできないのですが、ラジオはリアルタイムストリーミングで視聴可能です。
個人的な意見かもしれませんが、アメリカ英語よりイギリス英語の方が聞き取りやすいかなと思ってます。

受験前の2ヶ月ほどは勉強もしました

どうせ受けるならちゃんと点数取りたいなと思い、いやいやながらも勉強らしい勉強もしました。

ガイドは定番の「英語上達完全マップ」。

英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法

英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法

これは、勉強の仕方のガイドとしても重宝しますが、モチベーションを上げるのにも重宝します。

この本では、「簡単に英語ができる様になる方法なんて常識的に考えてありえないよね。地道にやっていくしか無いでしょ。」というのが基本コンセプトなので、モチベーションが上がらない時にパラパラ見て地道に頑張るか という気にさせてくれます。

このガイドに従い、日頃読んでいる文章は音読を心がけ、1点圧倒的に足りて無い部分として文法もガイドに従い問題集を始めました。

文法の点数をそこまで劇的に取れてない僕が言うのもおこがましいですが、良い本です。解説がすごくしっかりしているので、1問1問なるほど!と思える。

なるほど!と思えない部分、例えば「ここは倒置公文だから・・・」といった「ソレなんだっけ・・・?」という部分も出てきたりするのですが、そこは文法書の定番Forestを横に再学習しつつ進めていきました。

総合英語Forest 7th Edition

総合英語Forest 7th Edition

実は別にTOEIC公式問題集も買ってたりするんですが、見比べてとりあえず文法部分は上記問題集でカバーできそうだと判断し、かつ他の部分を満遍なくやる気力もなかったのでほとんど使いませんでした。

TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編

TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編

で、受けた結果が前述の通り680&770といった感じです。

で、その英語力でどれだけ使えるの?

ぶっちゃけ、受身のコンテンツには太刀打ちできません。受身というと、例えば字幕なしで映画の内容を理解するとか、辞書なしで本を読むとか。

ただ、いわゆるコミュニケーションにはそこまで困ってません。少なくとも、仕事で読む・聞く・書く・話すの全てを使う様になりましたが、なんとかなっています。

読む

これは僕の英語の学習の中心なので、辞書さえあればほとんど困りません。そして、仕事であれば書いた人が身近にいたりするので、「ごめん、意味わからないんだけど」といえばOKです。

聞く

これもコミュニケーションにおいてはそこまで困りません。話空いても人間です。こっちが「ごめん、言ってることわからん」を連発すると、ゆっくり話してくれたり、言い回しを変えてくれたりします。

「Excuse me? I couldn’t catch that, would you repeat it?」は僕が一番よく使うフレーズの筆頭ですが、下記IBM資料のフレーズ集丸パクリで困った時は大抵切り抜けられます。

http://www.kidsfromusa.com/blog/img/telecon.pdf

どうしてもわからなかったら、最悪「書いて」っていえばいい訳ですしね。

書く

これも実はそんなにハードルが高く無い。ノンネイティブだし、現状実力が無い訳で、背伸びして高尚な文章を書く必要は無い と思えると(そして思っていい相手だと)格段に楽になります。

単語がわからなければGoogle検索で一発。日本語で同じ助詞が連続すると気になって推敲するけど、英語だと(少なくとも今の僕のレベルでは)文頭にSo, が続いても気にしない。

わからなかったらわからないと言ってくるだろ と開き直るのが重要です。

話す

これはさすがに簡単になんとかなる・・・とは言いづらい。けど、かろうじて何とかなってます。相手に多大な負荷かけつつ。

極端な話、"Is you have vacation when?"みたいな無茶苦茶な文法でも、相手も人間なので言いたいことは汲み取ってくれます。ので、文法はそこまで考えなくても伝わります。そして伝わらない時は聞き返してくれます。

ただ、単語が出てこない時は辛い。一生懸命言い換えを考えることになります。

たとえば、ぱっと思いついたレベルでいうと「延期」postponeという単語が出てこなかったとする(こういうレベルで出てこないのが多かったりする・・・)。そういう時にchange our deadline to ・・・とか言ったりする。

最初の頃は単語が出てこない時にものすごく焦りますが、だんだんと"Sorry how can I say ..."とか挟みつつ、(相手には悪いですが)ゆっくり考えれるようになり、大抵言い換えが出てくるか、相手が何を言いたいか当ててくれます。

つまりなにが言いたいかというと

現状の英語レベル。とてもじゃないですが、これで良しとしちゃダメですよね。

ただ、TOEICの僕のレベルを表す「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている。」ってのは間違ってないと思ってます。

正確とは程遠い。ただし、最低限のコミュニケーションができて、悪いところを改善していけば良い。その下地はできてる。

僕の英語の勉強ですが、TOEICのスコアを取るためというよりは、「技術者として生きて行く限り、今後確実に英語の重要度が増してくる」と思ったからです。

決して「英語を話せる様になれば、それすなわち国際線CAさん全ての人と意思疎通が可能になる」なんていう動機ではありません。嘘です5%くらいあります。

英語が使える様になる。魅力的な響きですが、これこそTOEICスコアを上げること以上に一朝一夕ではいかない課題です。

つまり、継続していくしかない。

僕みたいな勉強が苦手な人間でも、例えばゲーム、例えば本、例えばネットコンテンツなど、できる範囲でやっていけば少なくとも下地はできる。長い時間はかかったけど。

そして、きっと続けていけば、もうちょっと自然に使える英語になっていくと信じてます。また数年後、「英語で不自由しなくなりました」みたいな記事が書けたらいいなと思ってます。

英語の記事が世の中腐るほどあるだろうなか、なんでこんな記事を書いたかというと、僕が世の中の学習記事に助けられたからです。

「あー、ほかにも頑張ってる人たくさんいるんだなー」と思える様な記事を読むと、自分もやる気になってきます。

僕の書いた駄文も、誰かのモチベーション維持に貢献できたらな、と思ってたら、思いの外長文になってしまった夏の夜でした。

インドのシリコンバーレ、バンガロールの今

ばんがろーる?

出張でインドはバンガロールベンガルールと改名されたが、まだバンガロールの方がメジャーな呼び名だと思ってる)に来ています。

インドのシリコンバレーなんて呼ばれてるところですね。

ちなみにインドではバンガロール以外にも最近はPune(プネー(でも現地の人が発音するとプネと聞こえる))がインド東のシリコンバレーなんて呼ばれ台頭してきています。

そんな感じでインドではいろんなところでIT業が盛んだったりするのですが、その中でも際立ってるのが今僕のいるバンガロールだったりします。

実際どんなところ?

写真を見てもらうのが一番早いと思うので主にiPhoneで撮った写真を載せてみます。

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こんな感じで街中に貼られているビラに技術用語が並んでいたり・・・

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今いるホテルから近いところにあるので写真を撮ってみたCISCO、そしてみんな大好きAdobe、他にOracleIntelIBM、HP、DellGoogleMicrosoft、SAPなんかも見かけます。有名どころで見かけてないのはAppleくらいなんじゃないか(あるのかな?)というくらいいろんなIT企業が集まっています。それもアホみたいに大きなオフィスで。

WikipediaIBM Indiaの項を見るとインドで20万人の社員(大半がいわゆるオフショア要員と考えて良いはず)。ヘッドクォーターがあるここに数割いると考えると、それだけでものすごい人数です。

IBM India - Wikipedia, the free encyclopedia

僕がオフィスに行く途中にインテルの前も通りますが、朝はオフィスに入るための渋滞を見かけます。

じゃぁ街中もITが駆使されたハイテク社会になっているかというと

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こんな感じで街中にゴミが捨てられ、そのゴミを神聖なはずの牛様がむしゃむしゃしてたり(ちなみにどうしようもなくなるレベルでゴミが山になったら燃やす様です。たまにそんな光景を見かけます)

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これはベランダ湖と呼ばれる場所の端っこを今日通った時にタクシーの中かから撮影したんですが、水色に見えるのは泡です。生活汚水とかもうそういうレベルではなく危険物レベルの悪臭がして、過去にはこの泡が燃えたりなどニュースになってたりもします。

【衝撃動画】インドでフワフワの白い物体が大発生! 住民の生活を脅す / 正体は毒の泡 | ロケットニュース24

こうやって街中は日本人の感覚からすると酷い有様です。

インド人の身近なIT

こんな中、インドで急速に発展しているITがあります。ケータイ電話、いわゆるスマホですね。

去年来た時はWindows Phoneもたまに見たんですが、今はAndroidが主流、たまにiPhone(しかし多くはコネクタ形状古いようなやつ)を見かける感じです。Windows Phoneマジ頑張ってくれ・・・

若者たちはLINEではなくWhatsAppというアプリでメッセージをやり取りしています。なおWhatsAppは他の国でもメジャーな地域は多いので、海外行かれる方は導入しておいて損はありません(SMS認証あるので国内で設定しておかないと面倒)。

タクシーを呼ぶにはなんとUberが使えます。UberMOTOっていうのがすごく気になります。バイクの後ろに乗せてもらうんでしょうか?

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と、他人事の様に言っているのは、僕がUberを使ってないから。サポートがとにかく遅くて検討はずれで、イライラが極まり使うのをやめました。

ということでインドに行く機会があればお勧めしたい配車アプリは現地法人が展開しているOLAです。

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ほとんど似た様なUIですね。僕は休日や平日の夜出かける際は、このアプリを使って車を呼んで出かけています。日本車が配車されたら勝ち、TATAの車が配車されたら負けと思ってますが、今の所勝率は6割くらいでしょうか。

いわゆるリキシャーより安く移動できることが多いです。(↓リキシャー)

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そして、いわゆる電子マネーも普及しています。Paytmというのが一番メジャーで、タクシーの支払いやカフェでも使えたりします。また、個人間送金もできたりして、日本だとLINE Payが近い感じですかね

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と、こんな感じで街はアナログ、住民はハイテク、そんな街なバンガロールです。

現地の技術者たち

少なくとも僕の周りの日本人より勉強しています。仕事が終わった後、技術系のスクールに行っていたり、オンラインスクールを受講している様な人がとても多い。いわゆる普通の技術者が、です。

そしていわゆるマネージャー層は管理一辺倒かと思えば技術の話にめっぽう明るい。ホント話していてこいつらどんだけ勉強してるんだ?って思うレベルで明るいです。そして頭の回転、決断が早い。

カースト制の名残なのか、凡な人と優秀な人が割と綺麗に分かれるというのが肌で感じた実情なんですが、別にカーストが関係している訳ではなさそうです。Googleの今のCEOのピチャイも普通の家庭出身の様ですし。

で、世界のアウトソーシング先として機能していることからもわかる様に、皆さん英語が達者です。

Rの発音が独特というのはホントその通りで、マルジと言われてマージだった時は「ホント他の国の人たちはこいつらの英語理解できるのか!?」とブチ切れたものですが、慣れるとだんだんわかってきます。

個人的に厄介なのは、Rの発音より速さです。言葉って、思考速度以上で発せれないじゃないですか。こんなところからも彼らの賢さがかいま見えるのですが、日頃英語に慣れてない身からするとホント辛い。

そしてそんな彼らのお給料。同じ様な役職であれば、日本人の月収が彼らの年収と考えるとそんなに遠くないというのが、いろいろ話してみた感想です。

普通に給料聞いてくるからね、彼ら。最初は僕が月収で話してるのに向こうは年収で話していて話がかみ合わなかったの覚えてる。

で、彼らは給料を上げるために、割とカジュアルに転職していくのです。面接に臨むためのゲストカードをもらうためオフィスのレセプションに列ができているなんていうのはよく見かける話です。

ここまできて引っかかりません?

我々の月収が年収の技術者(プログラマーと言いましょうか)。勉強家で、できる人が多い。プログラマーという言葉でくくるなら、いろんな国からいろんなオーダーを受けてる分、経験も豊富。英語も堪能。そしてものすごい人数がいる。

対して我々日本人。彼らより給料を多くもらっている理由は日本人だから。日本の給与水準が彼らより高いから。少なくとも僕は彼らより技術力が高いからではない。残念ながら。

仕事を遂行する能力で長けている点といえば、日本語が使えるから日本のお客さんとやり取りができることくらい。あとは日本の法律や商習慣に馴染みがあるといった点か。

例えば10年後、20年後、このアドバンテージが、どれだけ有用なものであるか。BtoCでいえばGoogleなりFacebookなりAmazonなりグローバルなものが今でも多い中どれだけ有用であれるか。BtoBで言っても、ドメスティックに専念した企業がどれだけ残るのか。基幹にSAPを入れてる企業は今でも多い中どれだけ有用であれるか。

もし他国と比べて日本が魅力的な市場になれば、彼らは日本語を勉強してやってくるかもしれない。一昔前はそういった中国人がたくさんいた。その時僕は彼らと比べて魅力的であれるだろうか。

もし他国と比べて日本が微妙な市場になれば、その微妙な日本で生きながらえるか、他の国に出ることも考えなければならないかもしれない。その時僕は彼らと比べて魅力的であれるだろうか。

僕は、日本が好きで、特にインドにいる今、心から「日本って住みやすい国だし今後もそうであってほしい」と思っているけど、市場というかわかりやすくいえば賃金で、微妙な日本になっていく可能性は低くないと思ってる。

世界 という視点で見た時に、僕の市場価値はどんなもんなんだ? とバンガロールに来ると考えさせられるのです。

オチや答えはない

現在、AdobeGoogleMicrosoftのCEOがインド出身で、良い大学があるというのは大前提として単純に人数が多い分確率論として傑出した人物が出やすいんだろうと思っている。

わかりやすい面としてそういったトップ層、そして各国の最大のオフショア拠点という事実があるインド。それが、平社員である僕が彼らと市場を食い合うとなったら。仕事のポストを食い合うとなったら。

彼らが日本を食いに来るのか、日本では食えなくなって我々が外に目を向けなければならない日が来て戦うことになるのかはわからない。

けど、そうした将来も見据えた上で、僕はどうすべきなのかと考える訳です。

ただし、少なくとも英語ができないというのは戦う上でも武器を磨く上でもお話にならないので、たくさんある「どうすべき」の中で確実に必要な一つとして学習を続けようと誓った今日この頃です。